十五日目 フィレンツェ③

十五日目 この日はサンタマリアデルフィオーレのクーポラ見学予約をしていたので、まとめて周辺を見学。(クーポラの予約は月曜行ったのだが、水曜の昼まで予約がすべてうまっているといわれ愕然とした。)

・サンジョバンニ洗礼堂

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この洗礼堂は八角形で、中にはびっしりと聖書に関する場面がモザイクで描かれている。ダンテもこの洗礼堂で洗礼を受けたそうな。

・ジョットの鐘楼

ひたすら階段を上る。登ってる時のデジャブ感がすごくて景色も正直新鮮な感想はなかった。息切れが激しくて写真を撮るのを忘れていた。

この時点で一日の3分の2程の体力を消耗してしまった。

 

クーポラの予約は16時30分、それまで時間があったのでウッフィツィ美術館にでも行こうかと、チケットを買いに行った。

すると、とんでもない人混み。入り口の列も3つほどあって、下調べを全くしてなった私はなんじゃこれ!と驚いた。

とりあえず当日券の列っぽいものを発見したので近寄ると、列の最後尾にシャツとネクタイを装備し、顔写真入りの証明書をぶら下げている人がたくさんいて、にこやかに話しかけられた。今日のチケットを購入されますか?予約はされていますか?と。

今日のチケットはもうやばそうなので明日のを予約したいんですが。と答えた。

それなら今すぐ15.5€で手配できますよ。付いてきてください。と言われ一緒に歩き始めた。

私はこのとき、このお兄さんのオフィシャルな服装から、ウッフィツィのスタッフだと完全に思っていたのだが、ついていくとむしろウッフィツィから遠ざかっていく…

おかしくない?と思い始めたころ、お兄さんはオーダー表みたいなのを私に渡してきた。金額は55€と書かれている…

高くない!?さっきお兄さんがいったフィフティーンファイブ€は恐らく私の聞き間違いで、正しくはフィフティファイブ€だったようだ。

しまった!と思ったとき、その支払い所みたいな場所に着いたがオフィシャルではなく、いわゆるツアー会社の割高切符の勧誘だったのだ。

その場で、すみませんが高すぎるのでキャンセルします…というとお兄さんは安さを力説してくれたが、とにかくキャンセルで、というとあっさり解放してくれた。

すぐにネットで調べると予約代を込みにしても24€で公式チケットは販売されていた。

正直公式でも高いな…と思ったけど、ちゃんと下調べをしてから来ればよかったと反省したので、ウッフィツィは後日に。

精神的にも体力的にも疲れたので、お父さんや姉がおすすめだというケバブ屋さんへ。

正直、父や姉が行っていた店ではないかもしれないが、地元の若者にとても人気ででかいサイズを注文するととてもボリュームのあるケバブが出てきた

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とってもおいしかった…ケバブっていいものだ…

ゆっくり食べて疲れを癒しているうちに、クーポラの予約をしたひとが並んでいる列もえげつない込み具合だったのを思い出して、早めに向かうと案の定だいぶ列ができていた、

ずっと並んで気が付くと16時30を過ぎていて、これ入れんのか?と思っていたがなんとか入場

またひたすら登る。

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二段階に分けて天井の最後の審判のフレスコを近くで見ることができる。作者はジョルジョヴァザーリと制作を引き継いだズッカーリ。

正直全く好みではないフレスコ…いかに大仕事で、迫力があるか、ということはすごいと思うけど絵画的に私にはあまり魅力は感じられない。

ミケランジェロの弟子なのはとてもよくわかる。いわゆるミケランジェロの彫刻をそのまま絵にしたような写実性と規模の大きさで絵を持たせている

そういった部分に魅力を見いだせない感性になってきているので、あまり感動しなかった。

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ドゥオーモのてっぺんからの眺め。フィレンツェの町の全体図は14世紀ごろのものが残っているが全く変わっていないのがむしろ怖い

シニョリーア広場もまったく昔と同じままで、広場の真ん中が火あぶりの処刑場になっている昔の図とかみると、今は観光客であふれていて、同じ場所に立っているというのが不思議な感覚になる。

地震もなく石造りだから、侵略も戦争もあまりなかったからそのままなのか。

ここに登り切るまでにジョットの鐘楼以上に体力を消費し、下るころには体力は底をついていた

足がプルプルしながら下り切り、この日はもう疲れたので宿へ帰宅。

ケバブのボリュームがすごくて、夜になってもおなかが減っていなかったのでポテチとヨーグルトを食べてソファがある場所でくつろいでいたら、相部屋のタトゥーおじさんこと十絶平がピザと生ハムとサラダとワイン三本と二人分の食器類をもってきて横に座った。

昨日のお礼なのか…?と思いながら食べて!と言われたのでありがとうといいながら頂くことにした。

十絶平はグーグル翻訳を使いながら、私がなぜフィレンツェに来たとか将来どうするつもりなのかを問いかけてきたので、いきさつを話した。

アッカデミアベッレアルティの名前をだしていないのに、十絶平はフィレンツェのベッレアルティに留学したらどうだ?と言ってきた。

もちろん考えてるし、明日ベッレアルティの卒業発表に参加するよ!でも、私立のアートスクールに行くかも迷ってる。と返すと

グッチの財布を買おうとするときに、俺なら偽物のグッチは買わない。

という粋な返事が返ってきた。要するに私立なんぞやめとけ、国立にしとけ!ということだと私は理解した。

イタリア人からしてもベッレアルティへの信頼度は高いんだな…とそのとき思った。

その後もフィレンツェが気に入ってるか?などの質問が続く、フィレンツェは古いものを大事に残しながら現代の生活とマッチさせてるところがとても素晴らしいと思う、などの返事をした。

後は私の性格や、日本との文化の違いなどの話を経て、すっかり十絶平は酔っぱらっていた。

私と十絶平は同じペースで飲んでいたのだが、ふとワイン瓶をみるとすでに2本空で3本目もほぼ無い況になっていた

いつの間にこんな飲んだっけ!?と思っていたが、私は他人とお酒を飲んだりすると酔いにくい性質を持っていて、さらには異国の地だからかめちゃくちゃシラフだった。

(ブレーシャの宿で一人で100ミリの小さなパックワインを飲んだときはそれでぐでんぐでんだった)

十絶平は酔いながらこれからポーカーしようよ~とか言ってくるし、夜遊び後の口説き魔の爺さんが通りがかってしまって私の頭を撫で始めたところで、爺さんに即時にムカつき、もう今日はお開き!と強制的に片付けをして部屋に帰って眠った。

めちゃくちゃ疲れた一日だった。


※ちなみに、十絶平はジェイソン・ステイサムに似ているシュッとした40代

爺さんはセサミストリートカーミットというカエルによく似ている70代半ぐらい、そんな感じで想像してもらったらいいと思う